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だから許して欲しい。
こうやって今日、君を独り占めするのを。
目前には、まどろむ君。
君の唇が、一旦僕から離れる。
名残惜しい気持ちで、僕は君の唇を見つめた。
「あー、やっぱ手作りは美味しい。下手なコンビニプリンなんて買うもんじゃないな。」
そういって君はまた、僕を口元に寄せる。
君の甘くて柔らかい唇に挟まれながら、僕はうっとりと目を閉じる。
君の唇から伝わる穏やかな熱が、たちまち僕の体に染み渡ってゆく。
やっぱり君はわかってる。
僕じゃないとダメなんだってことを。
「あ、このスプーン欠けてる。
新しいの買わなきゃ。」
…前言撤回。
やっぱり君は、恐ろしい女だ。
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