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動きのすべてを封じられ、榛名は涼一の腕の中で達する。その直後、涼一は素早く正常位に変え、ぬかるむように柔らかくなった榛名の窄まりを激しく何度も貫いた。
達したばかりで敏感な内部を縦横無尽に侵され、強すぎる刺激に榛名は息を継ぐこともできず震える。最後に涼一の引き締まった陰嚢が強く押し付けられると、榛名はびりびりとした快感に意識を失った。
不安げな涼一の声で目が覚めた。
「無茶してごめん。嬉しくてついやり過ぎた。身体、大丈夫? 晄介さん怒った?」
反省するくらいならやらなければいいのに。そう思いながらも謝る涼一の姿が愛おしい。そう素直に思えた自分に驚いた。
同性カップルが結婚の代わりに、相手の養子になることはある話だが、逆はそうないかもしれない。
普通じゃない。そう榛名自身思う。
そもそも普通というのは厄介だ。外れていると不安になる。しかし、普通と異常の間は地続きで、普通を測るために平均値を調べたとしても、その値を得る集団によってさまざまに結果は変わるだろう。
身長体重に学力、年収、家の広さに寿命と、平均値を極めた人間は実在しないのだから、どこか外していることこそが普通の条件なのかもしれない。
ここまできて屁理屈を捏ねようとする自分に榛名は呆れた。小心者なのだからしょうがない。
性別も年齢も本能で飛び越えられる涼一とは違うのだ。
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