2. 同窓会

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「お前やるなあ! まさか高橋さん連れてくるとはな! (あり)のなんとか堤防を壊すってやつだ」   「蟻すげえな」 「……でも登場が一緒だっただけで、全然しゃべってないじゃん。ホントに仲良くなったのかよ?」 「うるせえ」  痛い所を突いてくる、相方・啓太に睨みをきかせ、くじ引きで遠く離れた席にいる有紗に目をやった。  あの頃とは違って、有紗は愛想笑いを習得したらしい。  そういえば初対面の時は淳之介にもスマイル対応だった。  近頃じゃそんな営業的なソレはおみかけしない。  それは良いことなんだよな?   と、思いつつも他の野郎に笑顔を浮かべる彼女を見るのは面白くない……。 「ええい! 下がれ下がれ!」  淳之介はビールを片手にその輪に割って入る。 「もぉ! さたじゅん! 邪魔ぁ!」  呂律(ろれつ)の回らないしゃべり方は酒のせいでは無い。  もともとこういう話方をする美菜が淳之介を押し返した。 「あっ」  持っていたビールがこぼれた……有紗の肩に……。
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