32 幸せの在処

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「大丈夫です。多少崩れてても……食べられます。」  その優しい微笑みを見て、みのりも安心したように小さく笑い、ケーキの箱を拾い上げる。  それから遼太郎がみのりの肩を抱き、二人で寄り添って部屋に入ると、ドアはゆっくりと動き、パタン…と音を立てて閉まっていった。  辺りはしんしんと冷え込んで、粉雪はまだ降りしきっていた。だけど、二人のいるこの場所はどこよりも明るく温かかった。  大事なのは、今ここに二人でいること。  そう、ここはずっと探し求めていた二人の幸せの在処――。        ―― 完 ――    Rhapsody in Love ~幸せの在処~         2018.7.6 ※ 次ページの「あとがき」も、ぜひ読んでください!
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