0 サプライズについてちょっと考察してみる

2/3
72人が本棚に入れています
本棚に追加
/174ページ
あなたは「サプライズ」という言葉を聞いて、どんなことを連想するかしら? サプライズ(Surprise)は「驚き」だとか「不意打ち」という意味を持つ言葉よ。中学英語レベルの単語だからもちろん知っているわよね。 だけど、こと、この日本と言う国においては、時折違う意味としてこの言葉は使われているわ。 それは「他者を驚かせた後に喜ばせる計画やそれを実行すること」という意味よ。 レストランで食事をしていたら、いきなりバースデーケーキが出てきた、とか。 お菓子などの箱の中に、プレゼントを入れて驚かせる、とか。 誕生日を忘れているふりをして、実は覚えていた…、とか。 結婚式で、いきなり招待客が踊りだすフラッシュモブ、とか。 この世にはそれはもう数えだしたらキリがないほどの「サプライズ」が存在するわ。昨今の日本においてこれはもう一つの「文化」と言っても良いくらいよ。 さて あなたは、この文化についてどう思う? 反吐が出ないかしら? だってよく考えてみて?相手にプレゼントを贈ったり、喜ばせたりすることというのは、百パーセント相手の満足度が最優先されるべきよね? でも、このサプライズはどう? 贈る側も楽しんでしまっているということは言うまでもないわよね?いいえ、むしろ贈られる側よりも贈る側の方が楽しんでしまっていると言っても過言ではないわ。 贈り物を受け取る側は、これを良しとするかしら? もちろん、中にはそういうものが好きだという奇特な人もいるわ。でも、ほとんどの人は喜びよりも先に驚きが来てしまうのではないかしら? 何よりも相手を喜ばせることが目的であるプレゼントに、そんな感情が果たして本当に必要なのかしら? 答えは否。
/174ページ

最初のコメントを投稿しよう!