11 ポトスの呪い

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「あれ、ポトスっていう観葉植物。 レイのピアノみたいに、落ち込んだ時に、命の温もりを感じたくて買ってきたの」 「仕事か?」 うぅん。 未波は、彼の腕の中でかぶりを振った。 「失恋。二回とも、なぜか私がフラれたの」 「付き合ってたのか?」 「うん。二人目の時なんて、結婚もあるかもなんて思ってた。 だから、私って魅力ないのかなって落ち込んでね」 ふぅーん。 なんとなく、気のない相槌が頭上に降ってくる。 それだけにこの時は、よもやこれが彼にあんな呪いになろうとは、 未波は思いも寄らなかった。
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