邪魔だから

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 リゼルが僕に対して、反抗期になった。 「何がついてくるな、だ。いつもは自分が僕についてくるくせに」 「「うんうん」」  僕の愚痴を聞きながら、机の上に顔を乗せていじけていた僕の頭をリルとミミが頷きながら撫でてくれている。  色々あって、僕以外にもミミ達も授業免除というか、結局は図書館の現場検証の関係で授業が中止になったのだ。  そして僕は、駆け付けたリル達と一緒に、構内の食堂、それも外にあるテーブルに座っていたのだった。  飲み物を購入して入るのだけれど僕はまだ口すらつけていない。  そしてあまりのリゼルの言い草に僕がこうやって延々と愚痴っているのである。  ちなみにそんな僕達を、エストとミロが微笑ましそうに見ているのが一体何だろうという気がしないでもない。  と、そこでエストが、 「君達三人は本当に仲がいいね、妬いてしまいそうだ。ミロはどう思う」 「もちろん俺もそうかな」  などと言ってくる。  その途端リルとミミが僕の頭を撫でるのを止めた。  どうやら、友情よりも恋人を取ったようだ。
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