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笑いそうになった。当たり前だ。今俺はスガちゃんが好きだと自覚していて、スガちゃんも俺を好きだと言ってくれた。両想いになれたのに、他の奴とするはずがない。
「しないよ?」
「本当か?」
「うっわー、信用されてねえ」
「だってお前」
ベッドに脚をかけ、スガちゃんに飛びついた。そのまま押し倒し、上に乗る。硬直したスガちゃんの体にまたがって、ぎゅう、と抱きしめた。
「スガちゃん、もっかい好きって言って」
言われたい。何回でも、言われたい。
「お願い、言って」
スガちゃんは黙っている。俺の下で、死体みたいに動かない。
「もう俺のこと、好きじゃなくなった?」
体を起こして、上から見下ろした。スガちゃんはまっすぐ俺を見上げて、口を開いた。
「好きだよ。悔しいけど、可愛いんだ。お前が可愛い。馬鹿だし、尻軽だし、ビッチだし、節操ないけど、好きだよ」
散々な言われようだ。罵られるたびに、ボディブローを浴びせられたようなダメージがあった。
「ちょっとひどくね?」
「これでも抑えてる」
まあ、言われても仕方がない。というか、大体合っている。
だってしょうがない。性の喜びに目覚めてしまったのだから。
「俺、もう絶対、スガちゃんだけだから、だからお願い、毎日しよ?」
「はっ……? ま、毎日?」
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