第5章 ベビーシッター

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小さな器に生クリームで飾られたカスタードプリンが入っている。 「これなら、ベルさんも食べれそうだな。4つあるから、2つは俺のだぞ」 「エエ~ッ!」 「おんぶのお礼に貰ったんだから、当たり前だ。オヤツの前に風魔法の練習するぞ」 「はぁ~い」 少し剥れたローラを裏庭に連れて行く。 今日は風をボール状にして前に飛ばす練習だ。イーゴの作るボールに比べて、ローラのは色が薄い。密度が低いためだ。 「密度を上げて、このボールを刃にして投げれば、ホーンラビットくらいなら討伐出来るようになる」 イーゴは風の刃を草むらに放つ。千切れた刃が綺麗に飛び散った。 「じゃあ、ウィンドボールの密度を上げる練習、今日も魔力が無くなるまで頑張れ」 「は~い」 「明日からは的を作って、コントロールも練習するといいな」 「明日から仕事復帰するから・・・・」 「集中して練習するのは難しいけど、時間を作って少しずつ練習したらいいさ」 「はい!」 「これでイーゴ先生の初級魔法講座は終了だ」 「ありがとうございました!」 ローラは立ち上がって深々と頭を下げた。
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