呪いの行方

1/4
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ

呪いの行方

都内 太田区 某大寺院のある坂の上 そこを さらに登り詰めるように 物凄い急坂がある その天辺近くに 相談所がある。 相談所? と言われても 「なんの相談所なの?」と皆さん?なってしまうでしょう ここには 特別な悩み事を持って 選ばれた者しか 相談には来れないと言う不思議な相談所なのだが 「えっ さっぱりわからない」ですよねえ 名前からして 相談所。。。。。なんの相談だかも書いてないし 実は  この相談所は SNS にも乗ってないし いや それ以上に 電話さえない つまり 相談事は全て 口コミのみ そして 手紙で依頼がやって来る訳で。 「なんじゃそりゃ 今時 そんなんで商売になるわけないじゃん」と皆さんは思うでしょう。 しかし その点は 大丈夫 心配には及びません。 「あっ 失礼しました 私 当相談所の所長 誠 糺(まこと ただす)と申します。貴方の悩み事が深ければ 必ず貴方はここを訪れるでしょう そして それを私が ずばり 解決いたしましょう。」 と 言ってる本人 中年太りのおっさん 一応 所長らしく 口ひげなんかたくわえては いますが なんとも胡散臭いと言う感じしか 受け取れません 「あっ 失礼 こちらは 出版社 怪奇幻想社の雑誌(怪奇報)の記者 磯田 頼子(いそだ よりこ)と申します」と自己紹介が終わったところで なんで 磯田が 相談所へやって来てるかと言うと まあ 不可思議な事件の取材でして  実は この相談所は 物凄い急坂の真上 しかも 蔦の絡まる外観 (なんて言うと皆さんは洋館を想像するかもですが) いやいや 平屋建ての一軒家 蔦の絡まるではなく 蔦に浸食されてる胡散臭い感じのもろ和風の家でして そして 相談所所長なんて言ってるけど 本人しかいない零細企業(笑) っつうか これで食っていけてるのが 不思議なところなんだが。。。。。 が しかし ここは 知る人ぞ知る 本当の相談所なんだな 実は。 っで 私 磯田も 取材に何度か訪れては 話を聞いているのだが   今回も 何やら 興味深い話を聞かせてくれるそうで
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!