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地球の危機と駄能力者ども
スーパーの棚から梅干しが消えた。
地球は"おにぎり"と改名した。
タダ飯食らいたちは英雄となった。
この日に起きた出来事をざっくり三行で説明するとこうだった。
話の発端は地球に迫る超大型の隕石・通称「クライシス」。
直径にして20km。
衝突の際のエネルギーや、地球に与える影響のシュミレーション結果に関しては割愛する。
大事なのは、ほぼほぼ確実に“滅亡”するという事だ。
地球上のどこに逃げ隠れしようが滅びる運命。
無論、人類はその運命に必死に抗おうとする。
あまりの重大さに一般の地球人には伏せられていたが、各国のトップ、科学者、知識人などが秘密裏に結集して、人類の英知で必死に助かる術を模索する。
滅亡を前にして、ようやくいがみ合っていた国々が一つになるという構図は皮肉めいたものがあるが。
しかし、残念な事にその研究はいまだ実を結んではいなかった。
世界はさらなる人類を結集させる。
それは魔術研究者、呪術師、超能力者たちだった。
科学でダメなら、魔法の力でというやつだ。溺れる者は藁だって掴みたい。
当然ながら、そんなヤケクソが成就するわけもない。
いや、まあ集められた人間たちはそれぞれに頑張っている事は理解しているが--
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