底なし沼

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  翌日。 私はいつもより早起きして、 前髪を弄り倒しました。 左サイドの髪を前に持ってきて、 前髪と馴染ませ右に流し、ワックスとスプレーでガチガチに固めました。 あーあ…何だこれ。マジで似合わん。 眉毛も描かなきゃだし、なんて面倒な… 姉「まおちゃんおはよう。早いね。」 私「おはよ…。」 姉「テンション低! あ、マジでおでこ出したんだ。可愛い。」 私「無理。似合わんすぎて無理。いやだ。」 姉「大丈夫大丈夫! 雰囲気だいぶ変わるから、みんなびっくりしそうだね!」 私「いや…マジ無理ぃ…!! 前髪がないと自信ない。 自分が自分でなくなる。」 姉「あー。そういうのあるよね。 気持ちはわからんでもないけどさ。 とりあえず今日だけにしときなよ。 理不尽すぎるし。」 私「…もう、嫌い。全員嫌い。」 姉「おーおー。 投げやりになってますねぇ…」 _
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