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…でも、一生懸命仕事したのは、いい経験だった気がする。
「開けてもいい?」
「どうぞ」
簡易包装の袋を開けて中を取りだした和樹は、驚いた顔をして俺を見ている。
俺が選んだのは、青と白のストライプのマフラー。和樹、いつもマフラーしてなかったから。それに、深みのある青が似合うだろうなって思ったんだ。
マフラーを持ったまま俺を見ている和樹に、少し不安になる。もしかして、気に入らなかったのかなって思う。あっ、もしかしてニットで首とかチクチクしちゃう人! でも、和樹普通にニット着てるし…。
「あの、嬉しくなかった?」
「あぁ、違う! 嬉しいよ。ただ、偶然ってあるものだなって」
「え?」
なんの話でございましょう?
和樹は少し恥ずかしそうに、クローゼットの中からプレゼントを出してくる。知っている、簡易包装に驚いた。
受け取って、そっと中身を出して俺は「あ!」と声を出した。
出てきたのは俺が送ったマフラーの色違い。綺麗な赤と白のストライプだ。
「実は、秋川にも選ぶの手伝ってもらったんだ。誰かにプレゼントなんて、あまりした事がないし。でも、これを見たら亮二の事を思いだして、似合うだろうなって」
「ははっ」
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