眠ってもそばにいて

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二人で風呂を済ませ、寝室に入る。一人では広すぎるベッドも隼人がここで眠ってくれることを思い浮かべながら買ったものだ。 シーツの隙間に滑り込んだ身体を引き寄せ抱きしめる。 どうしてだか今日は身体を繋げるより、こうして抱きしめていたかった。 実感したい。 ここに隼人がいてくれるということを。そんな想いのまま、二人の間にできる隙間さえ嫌で、ピタリと合わせる。 足を絡め、腰を引き寄せる。すっぽりと収まった身体は以前より痩せた気がした。 俺だけじゃない、寂しく辛かったのは。そう思わせてくれる腰に回る手に嬉しさがこみ上げる。 祖父が娯楽で建てた家でもこれからは俺達の家だ。なんの遠慮もいらない。 もぞもぞと腕の中で心地のいい位置を見つけるように擦り寄ってくる仕草が可愛くて、隼人は気にしているが、触り心地のいい髪を撫でた。 「琥太郎さん…ずっとそばにいてくれますか?」 意外な問いに胸元を覗き込むと目だけをこちらに向けて返事を待っている。その上目遣いは潤んでいて、なんとも色っぽく見つめてくる。 「いるよ。ずっと。もう離れたりしない」 もう離したりしない。 「いや…あ…僕が眠ってもです…」 これからの俺達の事を言っているのかと思いきや、今晩の話を言っていたのかと、額にキスを落とす。 まあこれは口実で隼人に触れてたいのだが。     
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