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「これは十分恐怖の対象だろうが。でもまぁ、ブロックしなかったことは褒めてやる」
何故かと問うと、ストーカーの証拠になるからだと返ってきた。
いざ警察に被害届を出す時、必要となる証拠だ。チャットだけでなく、電話やメールもデータを取っておけと言う。
「今はまだチャットだけ? 無言電話とかはない?」
藍李が聞くと、櫻子はコクンと頷いた。
「さすがにそこまでしてきたら、相談してる」
「そっか……そうだよね。でも、この時点で気付けてよかった」
「あぁ、そうだが……どう対処するかだな。下手に刺激しても危ないし」
須王の言葉に藍李は頷き、そして悠馬に向き直る。
悠馬はげんなりした顔で藍李を見た。
「姉貴、もしかして大学ん時のことを言おうとしてないか?」
「わかってるなら話は早い」
「え、何? 大学の時、何かあったの?」
「何もない」
「はぁ? 今、藍李さんが言おうとしてたじゃない!」
言い合いになりそうな二人を宥め、藍李が事の次第を説明した。
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