桃太郎

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 さっきから議題に挙がっているのは我が島に武器を導入するかどうかだ。その昔、先祖達が金棒1本で人間の島を荒らし尽くした過去があって、それを反省した鬼たちは5年前、島中にある武器を全て放棄し平和を誓った。  しかし、2年前。人間の島で反鬼運動が起こっており、近いうちにこちらに攻めてくるかもしれないという推論が出てきた。  そこで今の武器を持つ持たないの話題になったわけだ。とはいえ、この議題が始まってから、もうかれこれ2年。何も進展は見られないのだが。  まぁ青の意見も赤の意見も分からなくもない。多分どちらも大切なのだろう。 ただ1つ言えることがある。 「もういいお前ら。少し落ち着け」 俺は二大種の間に入るように声をかけた。 「俺たちは充分に落ち着いているが?」 「お前らはすっこんでろ!少数派の癖に!」 「あぁ!?」 ちょっと今のにはカチンときた。まぁ前者の赤鬼のはいいだろう。問題は後者の青鬼の少数派云々についてだ。少数派は意見するなと? 大体お前ら。 「すっこむのはお前らだ!!毎日毎日タラタラタラタラ同じことを議論しやがって!俺たちは他の鬼の代表なんだぞ!?それがこの体たらくでどうする!そんなんでこの島を守れんのかよ!」
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