2013人が本棚に入れています
本棚に追加
/473ページ
―――あぁ、
久しぶりに見た太陽は言葉では言い尽くせないほど、
本当にとても美しかった―――…。
溢れ出た涙がほろりと頬を一筋伝う。
神々しく昇り始めたそれに気を取られ、ボク自身が森林の中から抜け出たことに気づけなかった。
土を踏んでいたハズの素足に硬い感触を感じ、ふと脚を止める。放心状態のボクはゆっくり下を向くと、きれいに舗装されたアスファルトが目に入って驚いた。
永遠に続くと思われた森林を抜けたのだとボクはようやく気づく。
「………ぁ……」
疲労から声も掠れてあまり出せない。
それでも渇いた喉から息が洩れたのと同時、東の方から何やらけたたましい騒音が鳴り響いた―――…。
最初のコメントを投稿しよう!