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沙也加さんはわたしの左隣を歩いている。
「でも本当に不思議やわ。美加ちゃんが来てからの唯は人が変わったみたいやわー」
沙也加さんはわたしの顔をのぞき込みながら言う。
やはり沙也加さんは鋭い。
「そうかな? 普通やけど変わらんで」
なんて慣れない関西弁を使いわたしは答える。
だけど、冷や汗もので脇の下は汗がたらっと垂れている。
「そうか。まるで二人が入れ替わったみたいやで」
またまた、沙也加さんは鋭すぎる。
もう対応しきれないかも。
いっそ沙也加さんには本当のことを話した方が良いのではと思えてきた。
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