「なにか光ってる」

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「オレの名前はカスミです」 「あ、俺は・・・・・・って、知ってるんだよね?」 「はい、すんなり気付いてもらえたみたいでありがたかったよ」 『夕方に感じた違和感というか、あの光ったように感じたあれがやっぱりそうだったんだな』と理解した。 「それは僕らの影響だね」 「そうかも」 そんな会話をしているコハクとカスミさんを見ていて、コハクにとってチトセさんとは違う関係性があるのだろうとぼんやり思った。 「はーい、そろそろ食べごろですよー」 俺の目の前で起きていた不思議なことには構わず料理を続けてくれていたらしいチトセさんの声が響く。 「今日は鍋なんだよー」 「そうなのか」 寒い夜に食べる鍋料理のおいしさを頭に浮かべたのは俺だけじゃないと分かる笑顔が2人にも見えた。 俺は「よしっ」と立ち上がり「じゃあ、食べようぜ」と声をかけた。 素直にそう言えていた。 もちろん妙な感覚は潜んだままだった。 だって、どんどん身近な『不思議』が増えていくから。 ただ、窓の外に見える雪降る夜が、これまでと違って冷たさや寒さを感じさせるだけのものに見えなくなっているのは確かで。 とりあえず部屋に漂う温かくおいしそうな空気に誘われるがまま食卓へ向かった。 俺は一体どうなっていく?
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