僕の誕生日前夜祭<バースデーイブ>

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僕の誕生日前夜祭<バースデーイブ>

皆様、こんにちは。突然ですが彼、八谷修司は、昨晩人生最大のイベントを決意しました。といいますのも、明日は彼の18歳の誕生日。平々凡々だった17歳の終止符として、一つ大きなことをやり遂げようと思い立ち決意に至ったのであります。 「ずっと前から、好きでした…!」 そう、”愛の告白”。思春期真っ只中の男女が一度は通るであろう通過点。気心知れた相手への告白は、最悪関係を壊してしまう諸刃の剣。18歳を目の前にした彼は決意したのであります。彼の恋は叶うのか。そう、彼にとっては18歳になる明日よりも、17歳最後の今日こそが、特別な日なのでした。 「やってやる!やってやるぞ!!」 「あれ?まだ告ってなかったのか?」 放課後、クラスメイトも散り散りになった頃、急に立ち上がって大声を上げる修司に向かって声をかけたのは、幼馴染の一ノ瀬竜次郎だ。 「部活終わってからにしようかなーなんて…。」 「相手も部活やってんの?文化部?運動部?」 「詮索はやめろって!」     
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