1298人が本棚に入れています
本棚に追加
/917ページ
フォン「ヴェール、ありがとう。」
突然フォンからお礼を追われてあたしはきょとんとする。
「え、何が?」
フォン「...俺の家族になってくれて。」
優しく笑いながらあたしの手を握るフォン。思わず目に涙が滲む。
「ううん、こちらこそありがとうだよ。フォンの奥さんになれて嬉しい。」
あたしは両手でフォンの手を握る。
左手の薬指にはクレアから受け継いだ指輪が光る。
それにフォンがそっと触れる。
女性が左手の薬指に指輪を嵌めているのは結婚している証だ。
本当にフォンと結婚したんだなとじんわりと実感する。
目の前で微笑むフォンに無性に抱き着きたくなりあたしは立ち上がる。
そしてイスに座るフォンの上に座ってギュッと抱き着く。
あたしが大好きなフォンの匂いに包まれる。
「フォン、大好き。」
フォン「あぁ。俺もだ。」
フォンが優しくあたしを抱き上げる。
そしてベッドにそっと座らせてくれる。
最初のコメントを投稿しよう!