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坂東橋先生は「馬鹿野郎っ!」と怒鳴りながら、駆け出した。こんな形相の先生を見たことが無い。
僕はひどく面食らった。何事かと、後を追う。
先生は薬剤部に怒鳴りこみ、薬品庫の中からアラマンチュの束を取り出すと、ゴミ箱に投げ捨てた。
「先生、なにするんですか!」
僕は乱心を止めに入る。坂東橋先生は天井を見上げながら、渋面を浮かべて舌打ちした。
「チッ、おまえらには見えないだろうが、ここに無数の子供たちが飛び回ってやがる。この薬は、何なんだ!」
〈 つづく? 〉
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