1989年の悔恨

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       コーヒーのおかわりを頼んだら、カフェの店員は口の端を歪めた。 もう三杯目になるのでそんな反応も致し方ないだろう、嫌な顔をしないだけマシだ。  まだ二十歳(はたち)前後の青年、何があっても表情を変えずに、さらりと愛想良く接客する事も出来ない若さ。 息子と同じ歳ぐらいだろうか、永遠に年齢が変わらないあの子と。
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