last episode 夢のカケラ

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* そうして、圭太と芹那の結婚式。 美夜と滋。 祐と凛。 坂井と雪子。 滋の母、範子。 回復した戸川と由里も、そして流星も参列している。 芹那の両親、兄と妹も来てくれている。 みんなが、心から祝福していた。 芹那は、純白のウェディングドレスを着て、ティアラを頭の上に乗せ、白いベールに包まれている。こんなに綺麗な人、見たことない。芹那は、バージンロードをゆっくりと歩いて、俺の元へと歩み寄ってくる。その隣で芹那と腕を組んで歩いている原田先生の瞳は、すでに赤い。感極まって、涙ぐんでいるんだろう。 パイプオルガンのウェディングマーチに合わせて、ゆっくりと芹那が近づいてくると、俺は泣きそうになって唇を噛み締めた。嬉しくて微笑みも溢れるのに、感動して泣きたくもなるなんて。 「絶対、芹那さんより圭ちゃんが泣くよ」 美夜が式の前にそう言って、控室でみんなと笑っていた。まったく、その通りになりそうだ。 だって、こんな幸せそうな芹那を見て、胸が高鳴ってるんだ。切なくて、嬉しくて、そりゃ泣きたくもなるよ。 芹那は白いベールの奥で、世界一美しい笑顔を浮かべて、俺を見つめている。 父さん。 見えてる? あなたには得られなかった、唯一無二の幸せを、俺はこの手に掴むよ。 愛されなかったのは、過去のこと。 これからは、いやっていうほど、この人を愛していく。 大切な人に見守られながら、ここに誓うよ。 ずっと昔から憧れてやまなかった、夢のカケラが、カタチを成して、愛になる。 俺たちの新しい未来は、ここから、輝き出すんだ。 完
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