プロローグ

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プロローグ

日差しが届かないほどに緑に覆われた森林に数多くの銃声が響く。 「俺が突入するから援護してくれ!」 「了解!」 飛び交う弾丸と銃声の中、少年少女のパーティーが多人数の敵パーティーと対峙する。 「行くぞ!」 突然、少年のほうが飛び出し、突入する。すかさず多数の敵は弾道を少年に向ける。それを見た少女のほうは木陰から銃口を敵に向けるが…。 「チェックメイト!」 照準を合わせ、引き金を引こうとしたとき左側からうっすら聞えた声で彼女は気づいた。 「なっ!左から!?」 避けようとしたときには時すでに遅し―。 『GAMEOVER』 少女のほうはヘッドショットで死んでしまった。 「どうした!?」 少年が気づくがもう遅かった。 「これで5対1だ!やっちまえ!」 少年はその場に立ち止まる。数多くの弾道が自身に集中しているのを知っていながら俯いて動かない。そしてそっと腰の銃に手を掛ける。 「お前らは…5発あれば十分だ。絶対に許さん…」 「バカめ!2人パーティーなんかで俺たちに挑むとは10年早いわ!」 マズルフラッシュと同時に一斉に銃弾が少年目掛けて飛んでいく。 その瞬間少年は地面にしゃがみ、銃を取り出す。 『コルト・シングル・アクション・アーミー 7.5インチ キャバルリー』 銃を持った右手をしゃがんだ状態で目の前から後ろのほうに振る。 その途中で左手を使い二回マズルフラッシュを起こすと右斜め前の敵と同じく後方の敵のヘッド目掛けて銃弾が飛んでいく。 「なに!?」 そして少年は前方に走り出しながら後ろを見ずに一発放ち命中させる。 「つっ、つよい!」 「まっ、まさか!あの装備!あの銃は!」 「ソロで数々の強力なパーティーを倒し、いまだ無敗の…」 「絶対なる弾道(アブソリュート・トラジェクトリー)!まさかあいつが!?」 そう叫んだ男の目の前には 「クッ…!」 すでに銃弾が迫っていた。
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