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――ピピ……ピピピ! ピピピ!
「!?」
けたたましい音と共に目が覚めた。
「ゆ、夢……」
やけに乾いた喉を潤す為、ベッドから降りるとダイニングの扉を開けた。
「……じゃない」
ダイニングに鎮座したソファには、今しがた夢で散々私を罵倒した男が、安らかな寝息を立てて眠っていた。
私があんな夢を見た理由。
それは昨日この男が、
「俺がおまえの専属コンサルタントになってやる」
なんて言ったからだ。
それにしてもイケメンだ。
起きている時は緊張してしまって直視出来なかったので、寝ている間にまじまじと観察する。
私とこの男は2日前に出会った。
これが運命なのか、それとも厄災なのか。
少なくてもこの時の私はこの男のことを心底軽蔑していた。
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