第1章夜の散歩

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
 夜、こっそり1人で外に出てみる。家出はもうしない。それで解決しないことが分かっているから。冬、深夜2時、イヤホンをつけて外に出た。ロックが流れている。外は寒い。はく息が白かった。私は今、黒のジャンバーに黒のパンツ、黒のスニーカーをはいている。全身黒かもしれない。  とにかく今は、1人になりたい気分だった。いつもそう。昼間と違って夜は落ちつく。私は夜が好きだ。だから、この時間帯になると、1人でこっそりと外に出る。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!