kiss

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kiss

ふわっと、頭を撫でられたような感覚がして目が覚めた。 その感覚に自然と顔が緩んだのがわかる。 小さく笑った気配がして、ギシリと起き上がる音と共にその手は離れていった。 それが少し寂しかったけど、体を取り巻く倦怠感が引き留めようと動くのを制す。 衣擦れの音がして、部屋の扉が静かに閉じられた。 (そんなに気を使わなくてもいいのになぁ…) 微睡みながらそんな事を思った。 気がつくと小さくトントンという音とジュージュー何かが焼ける音が聞こえてきていた。 ああ、朝ごはん作ってくれてるんだ… する事があって部屋を出たのは、鈍った頭でも理解はできていた。でも、目が覚めるまで側に居て欲しかったとも思うのだ。 彼の代わりに側にあった毛布を抱きしめる。 その毛布からふわりと彼の匂いが香って、眠りに落ちる前のことを思い出してしまった。 「うぅっ…///」 熱の篭った瞳で見つめられ、いつもより低い声で名前を呼ばれた。何度も何度も求められて… あー!もう! 「くっそ、かっこよかった…ムカつく…」 寝返りを打って枕に顔を埋める。深呼吸して彼の香りを胸いっぱいに吸い込んだ。 「好きだなぁ…」 ポツリと呟いたところでカチャッと扉の開く音がした。 さっきはほとんど音がしなかったのに。 カバっと勢いよく顔を上げて扉の方を振り向いた
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