境界

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玄関に入るとすぐに夏子が上着を脱がせてくれた。そして 「お疲れ様でした。先にお風呂入る?すぐ入れるわよ。」 「いや、風呂は後にするよ。ちょっと報告したい事もあるし。」 ソファーに腰掛けるとすぐに夏子が冷えたビールを持って来てくれた。 昼間の専務との会話は少なくとも俺を興奮させていたんだと思う。 さっきの夏子の微妙な表情の違和感に多少の戸惑いを感じつつも話し出したんだ。 「夏子さぁ、昼間、山下専務に………」 夏子は表向き標準的な反応を示した。 「あらっ!スゴいじゃない!確実にあなたの目標に近付いてる感じね……」 しかし、その言葉にはあまり感情は込もっていないように感じた。 .
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