prologue 宇宙移民世紀(S・I・C)

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人類が汚染され尽くした地球を離れ宇宙【そら】へ安住の地を求めて200年を迎えようとしていた。 歴史は宇宙移民第一号として惑星開発に出た専門家達の開拓船団出港を起源を宇宙移民世紀(S・I・C)0001年と改められて暫し、時代はS・I・C0199年フロンティア・サイド中央開拓政府が置かれたノア・プレキシル小惑星基地とフロンティア・フィフス開拓政府が置かれたノア・ブレイズ宇宙基地間で自治権を求め衝突しようとしていた。 もとよりフロンティア・サイドは地球の特権階級クラスの要人が集まり地球再生後一番乗りで帰投し実権を掌握しようと考えていて、一方のフロンティア・フィフス開拓政府は宇宙永住を目指して宇宙での実質支配権を手にしたいと考えていた。 事の発端は地球再生後の宇宙移民達の管理をどうするのか…中央開拓政府が地球に帰るのなら自治権をフィフス側が有しても問題ではなかろうと言うフィフス開拓政府とフロンティア・サイドの管理運営権は中央側にありフィフス側がそれを代行するのは認めないと言う対立意見から小競り合いが転じて一触即発となった事が切っ掛け。 更にそれを悪化したのは「フィフス開拓政府は中央開拓政府からの派生的に作られた仮の政府、地球再生後は速やかに解体し中央に帰属するものだ!」とのフロンティア中央開拓政府側のリーダーであったメジナムス・ライバン総括の言葉。 これに対しフィフス開拓政府のリーダーとして着任していた彼の息子ニコラス・ライバン長官は「父の発言は独裁的な目論見があり資本国家の前提を曲げ兼ねない、これを一概に飲む訳には行かない!」と反論。 彼には自由な貿易のある事が国家の財政を破綻に追い込まないとの持論があり、父のやり方では何れ財政破綻を来すとの危機感があった。 2人の意見の相違は溝を深め、武力を持って息子を黙らすと言う父と父の武力制圧に私は屈しないと言う息子の強い意志が武力戦に発展した。 側から見たら単なる親子喧嘩に民は巻き込まれて行くと言う構図が明確になったのである。 時に宇宙移民世紀0199年、両フロンティア・サイドの中間地点であるマグダハル宙域に置いて艦船、人型兵器を要したマグダハル事変が起きた。
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