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お母さん、久しぶり。
また桜の季節がやって来たよ。感じる?
あれからもうすぐ5年が経ちます。
お母さんの温もり、笑顔、忘れたい訳じゃないのに。悔しい位に薄れていってしまう。それがすごく寂しくなる。
だけどいつかのあの日、2人で見つけた。
お母さんと私の小指の長さが同じだって事。
全くの一緒で"ははは"と笑い合った日をとても懐かしく思います。
私何度だってこの小指を見てはお母さんがいた証を感じ、そしてその度に涙した。
あれから少しずつ夢に出てきてくれる日が増え
最初はあなたが死んでいた時と、それを見つけた時と、同じシチュエーションで私はイヤなドキドキで目が覚めた。夢の中で何度とあなたを救いました。
冷たくなった身体をどんだけでもさすりました。
抱きしめました。
泣きました。
だから私はやっぱりあなたを救いたかったんだ。
まだまだ同じ未来を見ていたかった。
死を受け入れる事がこんなにも大変だなんて知りもしませんでした。
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