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「あら、茉莉菜ご機嫌ね。」
家に帰って来た茉莉菜は、一葉がわかるくらい機嫌がよかった。
「あのね、郁哉君にこれからのこと、色々と相談してみたの。相談してよかった。」
隠すことでもなかったから、茉莉菜は、一葉に話した。
「将来設計か。若いっていいわね。」
一葉は、にっこり笑ってから言った。
「郁哉君とは、これからも、そう言う話を何度もしていいのよ。
たまには、意見が合わなくて喧嘩することもあるかもしれないけど、それも必要なことよ。中途半端に妥協したら、後で、そうじゃないのにって後悔したり、しなくていい言い合いになったりするもなの。
だからって、言い過ぎや我が儘は、よくないから、そこは、気を付けるのよ。」
「はーい。」
恋する乙女は、キラキラしてるものよね。私も昔は、あんな風だったのかな…。
今、郁哉との将来を夢見て輝いている茉莉菜を前にして、里親になると、あの時、決めて良かったと染々思っていた。
一葉は、とても幸せな気持ちだった。
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