そろそろ起きてもいい頃

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付き合って半年になる僕の恋人は…。 口を開けば悪態をつく。 僕の事をいまだに名字で呼ぶ。 僕の前で弱音を吐かない。 デレない。決して、デレない。 「正幸?明日さ、映画観に行かない?」 「一人で行けよ。」 「えー、いいじゃん。一緒に行こうよ。僕は一緒に行きたい、デートして。」 夕飯の途中だけど、正面から腕を伸ばして、正幸の頬を挟んだ。 まっすぐに見つめて、「お願い。」と続けた。 「仕方ねぇな。原口の奢りでな。」 視線を逸らすのは、照れてるからだとわかっている。素直じゃない所も可愛いと思う程に、僕は正幸に惚れてる。 「やった!じゃあ、今日は家に泊まってって!朝まで一緒にいたい。」 目も合わさずに頷いて、夕飯を食べ始める。 正幸の好きな肉じゃがは、僕の得意料理だ。 美味しそうに頬張る顔が可愛くて、つい見惚れていると「何見てんだよ。」と、冷たくあしらわれる。 こんなんでも、僕たちは付き合っているし、正幸も僕の事が好きだ。
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