蒼い服を着た神さま

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  柊。 あなたが好き。大好き。 「………⋯待てタイチ」 「え、やだ」 「やだじゃなくて、マジで待て、あそこ」 「え」 「カメラがある」 「!」 柊の指差す方をそろりと振り返ると、ホントだ!シーリングファンの向こう、天井の隅に360度ライブカメラが……!きっとリビングダイニング全体が映るようになってるんだ!ギャ───! 「西川さんが盗撮……!?」 「いやいや、フツーに防犯カメラだろ。今は切ってるかもだし、あの人もそこまで悪趣味じゃねーわ。でももしなんか映って突っ込まれたら嫌だから、1階でサカってはいけません。俺ももう誘わない」 「はい……」 「素直なたいちゃん、ダイスキ☆」 「今度休暇がある時は、ホテルがいい……」 「は?ホテルなんて、もっとカメラだらけだろ」 「あ、そーかナルホド。そーゆー感覚か」 「贅沢ばっか覚えやがって。スウェーデンでは四ッ星になんか泊まらんからな。山小屋で自炊だ」 「そっちの方がいい」 「ふ」
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