ぼくを呼ぶ声

2/11
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
気がつくと彼は、ぽぉっと光る水の中で眠っていました。 暖かくて優しい水は、彼を守ってくれているようでした。だからこそ彼も、安心してまどろんでいられるのです。 そして実際、彼はかなり長い間、そうしていました。いつの間にか喋ることも、自分が何者なのかも忘れ、またそれを不思議に思わなくなっていました。 だって、ここにいるのは彼一人ではありません。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!