やましいことは何もない

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扉が完全に閉められてから、私はようやく両手に込めた力を緩めた。 そして、いましがた起こった出来事を何回も何回も頭の中で再生していた。 『お前"犬"かよ』 私はもう一度、彼のユニフォームに顔を埋めた。 もし"犬"だったとしたら、私はいま勢いよくしっぽを振っていることだろう。
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