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「私が誰か、本当に理解しているのかな?」
「萌ちゃ…足立 萌さんのお父さんですよね」
「では 私の話したいことも予想がつくだろう…それとも、あんたが桐島を想う気持ちは それほど真剣ではないと判断してもいいのかね?」
「…!」
「ほぅ、急に顔付きが変わったな。誤解のないように しっかり話し合わないと、あんたも困ることだと思うが?」
お父さんは私の様子を窺いながら、面倒臭そうにポケットに手を突っ込む。
「警戒してもらわなくても、あんた如きに手荒な真似はしない。私は穏便に済ませたいだけだからね」
…私が彼を想う気持ち…?
桐島さんは、もう この人に勝負を挑んだのだろうか。
それとも、萌ちゃんが父親に助けを求めた結果 私を煽っているのだろうか。
「私がこうして直に出向いたんだから、こちらの誠意もわかってもらいたいんだが」
ーーどうしよう。
私は
どうすればいい?
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