義兄弟なのに

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「ふぁ、んっ、んんっ、んぁ…っ」 キス自体が初めてなのにこんなに激しくて貪るようにされると頭は完全に蕩けて、何も考えられなくなる。 気持ちよくなりたい…もっと…。 そう思って柊羽の首に腕を回そうとした瞬間、 「ーーーゆづ!?」 と名前を呼ばれ、ガチャッとドアが開いて顔をそちらの方へ向ける。 …そこに立っていたのは、スーツ姿のマサ兄だった。 「まっ、マサ兄!?」 オレは柊羽の身体を押し返し、距離を取ると服を整える。 一方柊羽は「…チッ」と舌打ちをしてマサ兄を睨んだ。 マサ兄もオレ達を交互に睨み、聞いたこともないような低い声で訊ねる。 「…何、してた?」 「…」 「…」 オレも柊羽も答えず、黙っていた。
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