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「ま、マサ兄っ、顔が近いよっ」
「…許さないからね、そんなの」
「え?」
「…オレは柊羽が現れるずっと前から、ゆづのことが好きなんだから」
__________え?
ま、マサ兄がオレのことを好き…?
嘘だ、と思ったが、そうすればあの夜オレにキスをしたのも合点が行く。
と、いうことは…柊羽もマサ兄もオレのことが好き…!?
恐る恐る2人の顔を交互に見ると、2人共がオレのことを真剣な眼差しで見つめてくる。
でもそんなのすぐに受け入れられる訳がない。
「ま、待って、オレ、ど、どうしたら…」
「ゆづ、好きだよ。オレを選んで?」
マサ兄がオレの手を取り王子様のように甲に口づけを落とす。
その動作が様になっていて思わず見惚れてしまう。
「…結弦、好きだ。」
今度は柊羽。
もう片方の手を取り、指先にちゅっと口づけを落とした。
こちらも王子様のようで似合っている。
両手を掴まれ、もう逃れられなかった。
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