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「アル?」
固まってるアルに声を掛けてみます。
すると…
「ユーリ、予想以上に似合ってるよ!」
って言ってくれました。
「キュウ~ン」
後ろからハクが鳴く声がして振り返ります。
多分連れて行って欲しいんだよね?
「ハク、今日は留守番だ。いい子で待ってろよ。」
アルが言うと、
「キュウ」
とちょっと寂しげに鳴きました。
でもちゃんと理解をしたようです。
「ユーリ様、ハクは私たちが一緒にいますので大丈夫です!行ってらっしゃいませ!」
こうして2人と1匹に送り出されて私とアルは馬車で出掛けます。
「アル、あの…素敵なドレスをありがとうございます。アルが選んでくれたって聞きました。」
「このドレスを見た瞬間ユーリに合うと思ったんだよね。サイズはサリー達に協力してもらったおかげでぴったりで良かった!」
「そうだったのね!道理で細部までぴったりな訳だわ。」
どこも直すところが無くて驚いたわ!
「ところでアル、今は何処に向かっているの?いつもとは違う道よね?」
「そうだね。あの高台にある建物へ向かっているんだよ。」
アルが指す方を見ると高台に立派な建物がありました。
入り口に馬車を付けるとドアが開けらる。
「ようこそおいでくださいました。どうぞお入りください。」
ホテルのボーイさんのような人が案内してくれる。
アルが馬車から降りると私の手を取りエスコートしてくれる。
建物の中はとても綺麗でした。
目に付くところにお花が綺麗に飾ってあります。
「綺麗ね。」
アルに向けて言うとアルも微笑んでくれました。
そしてこれまた豪華なお部屋に案内されました!
大きな窓があります。
そこからは街や森が上から一望出来ました!
本当はすぐに椅子に座らなければならなかったんでしょうが、思わず窓から見える景色に夢中になってしまいました。
「すみません……」
そう言いながら引いてくれた椅子に座る私。
「気に入ってくれた?」
アルが嬉しそうに聞く。
「はい!ここに来てこんな景色が見れるとは思っていませんでした。素敵な場所ですね。」
「良かった。さぁ美味しいものを食べよう。わからないことは遠慮なく聞いて。」
「ありがとうございます。」
こうしてアルとの晩餐会が始まりました。
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