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ホタルの死
人類が地球を汚し果てて七十年。
世界政府が地球脱出を宣言し、まだ我々が地上に住むことができていた頃の構造物を横目に宇宙服で歩いた日から、七十年。
「遺跡みたいだね」
なにも知らない子どものはしゃぎように、大人たちは大人気なく苛立ったーーこの大気に責任を持つべき大人たちが。
その時、宇宙で何がが光った。
大人たちはそれに在りし日のホタルを思うーー残酷な感性。
星の光も届かぬようになってしまった分厚い大気を通るなかで、ぼんやり淡く見えているそれは、
星よりも強く、近いところで爆発している、
この惑星を汚した兵器そのもの
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