17歳・19

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 そのあとも、学校のこととかクラスメイトのこととか先生のこととか……そんなどうでもいい話をなんとなく話した。哀しくなるような話や、つらい話はしなかった。小学校の頃の話も、やっぱりしなかった。  話しているうちに、あたりはどんどんオレンジ色に染まっていった。夕陽が海に映って、海もオレンジ色だった。私たちは少し黙って、ぼんやりとそんな景色を見た。 「じゃあ、俺はそろそろ帰るよ」  高嶺が腕時計を確認してから言った。 「いつまでもふたりの邪魔したら悪いからな」 「え?」  私に小さく笑いかけ、高嶺が腰を上げようとする。そんな高嶺に凪が言う。 「あのさぁ、ちょっと聞いてもらいたいことがあるんだけど」  高嶺と私が凪を見る。凪は私たちと目を合わせないように海を見ている。 「なんだよ」  高嶺が聞いた。凪は少しの間黙ったあと、ゆっくりと私を見た。
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