第14章 霊能者対決 冬弥 VS. 梁井櫂斗

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 真剣な面持ちで答える美咲を見た緋鷹は、仕方がねえな、というように肩をすくめた。  強引に連れていこうと思えばできるが、美咲の意思を尊重するらしい。  緋鷹は目を細め、何もない虚空に向かって言う。 「おい、坊主いるか? 出てこい」  坊主という緋鷹の呼び声に、現れたのは佐波だ。 「いいか、坊主。冬弥はこんな状態だ。おまえが美咲を守れ』  緋鷹の命令に、佐波は心得たとばかりに無言でうなずく。 『それで、私は何をするのだ!』  と、孤月が腰に手をあて興奮した顔で前に出る。 「おまえ?」  緋鷹は孤月を見下ろした。 「おまえは……適当に遊んでろ」 『な、なんだと! わたしは遊んでいろというのか!』  そして、緋鷹はもう一度冬弥に視線を戻す。
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