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両親を亡くした女の子は、孤児院へ行くことになりました。
小さな男の子は女の子だけにしか見えません。
だから誰にもとがめられることもなく、そのまま女の子についていくことができました。
「わたしがどこに行っても一緒にいてくれる?」
「もちろん。だって君がそう願ったからね」
ご飯があんまり食べられなくてひもじいときも、病気で苦しいときも、みんなから仲間はずれにされたときも、小さな男の子はただ女の子のそばにいました。
女の子以外には誰にも見えない男の子に話しかける女の子を、みんな気持ち悪いと言いました。
女の子はひっそりと泣きました。
どんなときも、小さな男の子はただ女の子のそばにいました。
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