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 たっぷり睡眠を取った悠子は更に、顔色がよくなっていた。それには安堵を覚えた。  悠子も俺も智也が眠っている間、中華屋で購入したオードブルを夕飯に食べた。 「ビール飲む?」  悠子はテーブルから、ビールを取ってくれた。 「おう、飲む飲む!」  よっぽどの大事故がない限りは呼び出しはない筈だ。それならたまに飲んだっていいだろう。警察官の楽しみは、飲む事なのだから。  悠子は飲みたそうな、顔をしていた。妊娠中と、授乳中は飲めないのだから、仕方がない。仕方なく麦茶を飲み、羨ましそうに俺のビールを眺める。 「いいなぁ。私も早く普通の生活がしたいなぁ」  普通の生活か。確かに……。
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