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夕食が終わって、僕はアイザのベッドにアイザと一緒に横になっている。
アイザのベッドはダブルベットよりも一回り大きいベッドだったので全然余裕です。
「夕食、楽しかったね。」
「うん。楽しかった。」
夕食は、思っていた堅苦しさが無い普通の食事になりました。
これもひとえにマイジュさんとエイルさんのおかげです。
二人が居なかったら、『彼女の家に、結婚の承諾を貰いに行くイベント』という、重いイベントになっていたわけで・・・
ほんと、良かったぁああ。
明日、アイザと結婚する。
だけど、普段と変わらない腕枕の中のアイザはいつも通りに見えた。
だから僕も、いつもと同じように「おやすみ」と言って眠りについた。
緊張の中で始まった僕とアイザの結婚式も、最後の儀式になりました。
別の宮殿に隠居していた魔王の両親や、この城の幹部達。
そして、マイジュさんとエイルさんが見守る中、僕は神父の言葉に応える。
「はい。誓います!」
そして、神父の言葉はアイザに向けられた。
アイザは静かに聴いている。
純白のウェディングドレスとベールを着けたアイザの横顔を、僕は静かに見つめる。
綺麗だと思った。だけど、やっぱり可愛いと思うことのほうが強かった。
人で言ったら、16歳くらいで結婚するって事になるのだけど、「僕で良かったのか?」と聞く事は、アイザの想いと決断を軽率にみていることになるので、僕はアイザの幸せを一番にすると心に誓っていた。
「はい。誓います。」
アイザの笑顔と共に誓われた言葉は、純粋無垢の少女のように、濁りも迷いもない声だった。
そして指輪の交換を済ませ、誓いのキスになりました。
あの時のキスは非常事態だったので、これが本当の最初の接吻になる。
僕はアイザと向き合い、見つめ合った。
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