妬きもち、それぞれの形

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「ねぇミツくん? さっきさ、帰る時、手塚君と何話してたの?」 「あぁ…それは…。」 体育館を出る時に、手塚君に挨拶に行って、少しだけ、話をした。 「それじゃお先に。後で寄って行ってね。手塚君さえ良ければ、泊まってもらってって構わないし。圭さん達も今夜はこっちに泊まるって言ってたから。 みんなで騒いだりは、苦手?」 「いいえ、賑やかな方が好きです。」 「良かった。じゃ、悠真に帰る前に電話しろって、伝えといて。 後でね、待ってるから。」 「三井さん!」 「こんな事、人に聞くことじゃないと思うんですけど…。悠真って、優しいじゃないですか、俺との事、無理してないかなって…。」 「大丈夫、それはないよ。絶対にね! だから、安心して。」 ほっとした顔で頷いて「変なこと言って、すみません。」と穏やかに言った。 「こんな風に…人を想うのって高校の時以来で…なんか、結構テンパってるんです。」 「きっと、みんなそうだよ。 好きになったらさ、冷静じゃいられない時ってあるもの。 それだって、好きだから、でしょう? 全然、良いことだと思うけど? まあ、人からの受け売りだけどね。」
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