シーン2 【寺島 瑠美】編

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【時は少しさかのぼり、瑠美がお見舞いに行く前日】 今…私は悩んでます。 去年まで勉強を教えてくれていた近所のお兄ちゃんが居たんだけど、もう半年くらい入院している。 突然家庭教師に来なくなった時は、どうしたんだろうと思ってたけど… 一ノ瀬のおばさんに会って、お兄ちゃんが入院したと聞いたの… 最初はすぐに元気になると思っていたのに、お見舞いに行く度にお兄ちゃんが体調が悪くなっていく… そして私…お見舞いに行ったある日、一ノ瀬のおばさんがお医者さんとの会話を偶然聞いちゃったんだ… 白血病だって… いくら私でも白血病は知っている…たしか血液の癌だった気がした。 白血病の事を聞いた夜は一晩中泣いてた… だってお兄ちゃんはまだ高校生だよ… 駄目だ… その事を考えると涙が止まらない… お母さんが最近元気の無い私を心配してくれている… けど…お母さんだって元気が無い。 お兄ちゃんの病状を知っているみたい… 『他人の心配より自分の心配をした方が身のためでっせ!』 [きゃ!!!!」 誰?! 誰もいないはずの部屋でいきなり声がすらなんて!
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