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そんなことを考えながら、君の家から背を向け、歩き出そうとすると。
「ねえ!」
呼びかけられた声にふりむけば、二階の窓から覗く、君の姿。
「ちゃんと晴れた日に、また二人で、遊ぼうね!」
――天気のことか。
――気持ちのことか。
俺には、まっすぐな彼女の視線がまぶしすぎて、わからなかったけれど。
「あぁ。……必ず」
幼なじみらしくない真剣さで、俺は、彼女のまっすぐな瞳を見返した。
微笑む彼女の背中には、雨上がりの虹がかかっている。
俺の心の想いと、同じように。
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