第9章

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週明けの月曜日の朝。 私は、今まで以上に緊張してドキドキしていた。 病院で検査してもらったインフルエンザの検査は、陰性だったため、学校を休んだのは1日だけだったが、 サッカー部の朝練があったり、土日を挟んだりして、今朝はあれから初めて加瀬くんと、2人だけで話すことになる。 保健室で見た夢は相変わらず思い出せないままだったが、 寝言で加瀬くんに「好き」と言ってしまったのでは、という考えが頭から離れず、どんな顔をして会えばいいのか、分からない。 何よりも、加瀬くんの反応が恐い。 …もしも、私が寝言で「好き」と言ったのを、加瀬くんが聞いたとして…。 加瀬くんは、どう思ったのだろう。 好きでもない相手に思われてることを知ったら、避けたり、ぎこちなくなったり…、 とにかくもう、今までのような関係でいられないかもしれない。 加瀬くんに避けられたり距離を置かれたりすることが、私は恐かった。 *
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